『ロミオとロミオは永遠に』 恩田陸

SFマガジンで連載されていた時は飛び飛びで読んでいた上に、ラスト付近を読んでいなかったので、あらためて手にとってみました。

化学物質と産業廃棄物まみれになった近未来の地球。新しい植民先『新地球』への移住権獲得に失敗した日本人は旧地球に居残って膨大な廃棄物処理に明け暮れています。そんな絶望的な世界で唯一エリートになる道は「大東京学園」の卒業総代になること。
アキラとシゲル、二人の少年は死ぬ思いで「大東京学園」の超難関入試を突破しますが、その先には入試以上に奇妙奇天烈な制度に支配された過酷な学園生活が待ち受けていました。
そんな学生生活に疑問を持ったアキラは、次第に学園を「脱走」することを考え始めますが・・・。

SFのようで、微妙にSF的な展開から外れるというか、いかにも連載小説っぽい行き当たりばったり感が漂っていて、これはこれで軽く読む分には良いと思います。
ラストについて、作者あとがきでも「ハッピーエンドのつもりで描いたはずなのに・・・」的なことが書かれていますが、確かにバッドエンド(天国オチ?)みたいに見えてしまう。こんなモヤモヤする感じで完結したのかと少しビックリ。

それにしても、この作品の設定をきっちり真面目なSFとして描いたらジョン・バーンズ『軌道通信』になるなあと考えたりして。
『軌道通信』、マイナーなSFですが、かなり萌える宇宙世紀思春期女学生小説なのでおススメです。

(原文2009/06/25)

ロミオとロミオは永遠に〈上〉 (ハヤカワ文庫JA)
ロミオとロミオは永遠に〈上〉 (ハヤカワ文庫JA)

軌道通信 (ハヤカワ文庫SF)
軌道通信 (ハヤカワ文庫SF)

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