『オンディーヌ』 ジロドゥ

フーケーの小説『ウンディーネ』の戯曲版です。水の精が人間の騎士と出会って結婚して苦労するお話。
小説『ウンディーネ』でも娘時代の水精ウンディーネのヘンテコぶりと元気のよさが可愛すぎてたまらないですが、『オンディーヌ』はそれがさらにパワーアップしています。
ほぼ初対面の人に「あたしを食べて! ぜんぶ食べて!」なんて言っちゃう娘はどうなのか。

小説『ウンディーネ』は結婚後の病み度が酷過ぎてあまりに不憫なんですが、『オンディーヌ』の方は結婚した後もわりと元気ですね。
それゆえに、『ウンディーネ』よりは救いのある結末を導くことができています。

※ ※ ※
 
『人魚姫』は悲しい話だから嫌い、という人がいるのですが、『人魚姫』は元ネタのひとつである『ウンディーネ』を読むと、だいぶ違った印象を受けるようになります。
『人魚姫』は必ずしも、単純な悲劇を意図しているわけではないんですよね。
『人魚姫』は『ウンディーネ』の世界にあった多くの過ちを改善してやり直そうとして、それでも最後のひと押しが足りなくて大団円に至れない話なわけで。

『ひぐらし』の『鬼隠し編』に対する『罪滅し編』の関係が、『ウンディーネ』と『人魚姫』の関係といえばすごく的確に例えられるんですが、、、

対称的な要素を挙げてみるとこんな感じ。人魚姫はいろんな点で恵まれています。
『ウンディーネ』 川の精 妬み邪魔をする親類 浮気性の騎士様 掟によって恋人を殺すことを強いられるウンディーネ
  ↑   ↓
『人魚姫』 海の精 人魚姫を気遣う姉妹 誠実な王子様 自分の意志で恋人を殺すことを拒否できる人魚姫
(2009/02/22)

オンディーヌ (光文社古典新訳文庫)
オンディーヌ (光文社古典新訳文庫)

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