『指輪物語』で有名なトールキンの遺作が発表されるそうですが、そんなことよりハヤカワさんにはガイ・ゲイブリエル・ケイ『フィオナヴァール・タペストリー』の続きをちゃんと刊行していただきたいのですがー。
『フィオナヴァール・タペストリー』の著者は実際にトールキンの遺稿整理を行っていた人。
本作は指輪物語・アーサー王物語・ケルト神話・異世界探訪・異世界転生・真世界とパラレルワールド・中世戦争から学園ファンタジーまで、ありとあらゆるファンタジーの要素を詰め込んだメガ級のファンタジーを予感させる作品なのですが日本語訳は序章(第一部)の『夏の樹』しか出ていない・・・。
物語はトロント大学で五人の学生が異世界に召喚(招待)されるところから始まり、光と闇の勢力の抗争に巻き込まれていくという、なんだかあらすじだけだとありがちなラノベみたいな設定ですが、かつてないスケールのエピック・ファンタジーなのです。
現実世界から召喚された五人は、重要人物ですがヒロイックな感じではなく、あくまで壮大な異世界叙事詩の一端を担うだけ、という所が良い感じ。
なんとか日本語訳で続きがでて欲しいと願う今日この頃。どうしても駄目だったら原書で読むしかないのかなあ。
(06/09/21)