『ウニバーサル・スタジオ』 北野勇作

阪神・通天閣・道頓堀など、大阪をモデルにした架空のテーマパークを、表のアトラクションから裏方のスタッフまで含めてドキュメンタリー風に描いた小説。……かと思いきや、そう一筋縄ではいきません。

本作に一番近い雰囲気の小説をあげるとコリイ・ドクトロウの近未来SF『マジック・キングダムで落ちぶれて』でしょうか。サイバーパンク的モチーフと、テーマパークのスタッフ話の合体、という部分が共通しています。ただ本作は『マジック~』よりもバイオ寄りというか、ぬめぬめした生物的ガジェットが多いです。

ほつれ続けるテーマパークを修繕するために自らをクローン化した針子さん。

カエルの細胞から作られた、着るとホントにカエル人間になってしまうフロッグスーツ。

食べた人間の細胞を自己の細胞と置き換えてゆくウミウシ(本当はプラナリア)の牛丼などなど。

ヘンな物たちが山ほど登場します。作者の奇想ぶりを愉しめる一品です。

ウニバーサル・スタジオ (ハヤカワ文庫JA)
ウニバーサル・スタジオ (ハヤカワ文庫JA)

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